ALC ビル 塗替え エレクトロレトロレトリック 風呂 忍者ブログ
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エレクトロレトロレトリック
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Title : 風呂
 風呂桶を洗っていると、祖母が来て風呂を使いたいと言った。
 石鹸や手拭いといった一式を洗面器に乗せ、御丁寧に着替えの浴衣まで脇に抱えている。
 未だ風呂掃除の最中で、見ての通り湯も張っていない旨を告げると、其れでも構わないと言う。
 行水で事が足りるのかと問うと、風呂桶の蓋を閉めてしまった。すると蓋の隙間から濛々と湯気が溢れ始め、再び蓋を開けてみると、何故か其処には並々と湯が張られている。
 不思議なことも有るものだと訝しんでいると、祖母は湯の中に手を突っ込み、底の栓を抜いてしまった。瞬く間に湯は渦を巻いて消えてしまい、風呂桶の中には先刻まで私が使っていた雑巾が有るばかりで善く分からない。
 何故湯を抜いたのか尋ねようとすると、祖母はもう脱衣所で衣服を脱ぎ始めていた。私は恥ずかしくなって慌てて出ようとすると、気がつけば私は十にも満たぬ子供の身形で、一糸纏わぬ裸だった。
 私はもう何が何やら分からなくなって、兎に角目を伏せて祖母のほうを見ぬようにし、非礼を一言詫びて風呂場から出た。
 階段はやけに長く、廊下は何処までも続いている。まるで自分の家ではないようだ。
 人に会って笑われるのも癪だ。子供の足はぺたぺたと音を立て、覚束ない足取りで、自室は未だ何処にも無い。
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