ALC ビル 塗替え エレクトロレトロレトリック 別離 忍者ブログ
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エレクトロレトロレトリック
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Title : 別離
 長年続けてきた暮らしも此れで御仕舞いということで、皆な口々に別れを告げたり、思い出を語り合ったり、終いを切り出せずに居たり、受容れることが出来なかったり、落涙、抱擁、沈黙、その他様々の遣り方で遣る瀬無い終の岸辺に船を浮かべ、蝋燭に火をつけ、思い思いの絵を描いた灯篭が妄と光るのだった。
 影絵の暮らしは其れこそ絵に描いたように楽しい日々で、笑い、泣き、時に怒り、人は人で在るという証左であった。舟は岸を離れれば、其々が散り散り散ら散らになり、浮き沈み、波に揺られ、二度とは同じ岸には辿り着かない。
 然れでも長い年月の果てには、身を千切り擦られ、無残な形を晒したとても、海の底の一つ処の、深い深い塵芥の集積場とも言うべき暗がりで、一つに会えると皆な識っていた。
 先の暮らしを思えば、其れは苦しいばかりで胸も痛む。
 其れでも、喩え生きることが辛くても、笹舟の灯を消してはならぬと、皆が暗黙に了り、然して一人ずつ順繰りに何処ぞへと眩んだ。
 希みは残されねばならぬのだと、誰に告げられるでもなく、人は知っている。
 其れこそが路の上に立つ痩せた足の、前に踏み出す力なのだ。
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